あなたに飼われたい
ここに来て5日が経った。

真夜は日記をつけることにした。一樹からノートを一冊もらい、それに今日のできごと、考えたこと、思い出したことなどを書き連ねていった。

ここに来てからのことを全て書くと、たちまち5ページ以上にもなった。

だいたいのことを書き終えたが、まだ何か書きたい気分だった。

(一樹さんのことを書いてみようか)

ふとそう思い、ペンをとる。

___吉川一樹、28歳

身長は……180cm以上はあるだろう。あとで何センチかきいてみよう。
髪の色、黒、瞳の色はグレー。ハーフなんだろうか? これもきいてみよう……。
職業は、教えてくれないけど、医学の知識がある。薬にも詳しい。部屋ではパソコンに向かっている。
口数は少ない。冗談とかは言わない。真面目そう。ちょっと話しかけづらい? 最初は怖い人だと思った。
でもすごく優しい。看病してくれた。あと、笑顔がすごく素敵で___。

書いていると、何故か顔が火照ってきた。久しぶりに頭を使いすぎたからだろうか。少し休憩しよう。

そういえば、一樹さんはもう長いこと向こうの部屋から出てきてない。昨日もそうだったけど、疲れないのだろうか。

真夜はコーヒーを一杯淹れて持っていき、一樹の部屋をノックした。
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