あなたに飼われたい
振り向いて

隠しきれない

次の日、約束通り2人で散歩に出かけた。

天気は曇りだった。

「ここは、高台なんですね」

辺りの景色に見覚えはない。
遠くに見える家々はかなり下の方に見える。今いるところは小高い丘の上だろう。

「そうだな。もう少し行けば、あたりを見渡せる公園に出る」

「へぇ、良い眺めなんだろうなぁ」

一樹は真夜の歩調に合わせて歩いている。空を流れる雲と同じくらいゆっくり、2人は歩く。

しばらくすると、一樹の言っていた公園についた。
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