あなたに飼われたい
幸せな日々
それから、真夜は深く考えるのをやめた。
あれ以来、夢も見なくなった。頭痛薬のお世話になる日も滅多にない。
故意に思い出そうとはしない。
記憶がやってくるのを、ただ待つことにした。
それは、心にも体にも良いことだった。
減退していた食欲が戻り、笑顔が増えた。朝はすっきり目覚めるようになった。
三度の食事を作るのが今の楽しみだ。昼間は一樹はいないことが多いが、朝と夕方はいる。
美味しく作って一樹の喜ぶ顔が見たい。その一心だった。
鼻歌まで歌いながら、今日の夕飯の準備をしようとエプロンに手をかける。
記憶喪失になっても、日常的な動作や習慣は忘れていない。いくつかのレシピも思い出せる。
たくさんの感情も、身に覚えがある。
今、自分の中を支配している感情が恋だということは、とっくに自覚している。
あれ以来、夢も見なくなった。頭痛薬のお世話になる日も滅多にない。
故意に思い出そうとはしない。
記憶がやってくるのを、ただ待つことにした。
それは、心にも体にも良いことだった。
減退していた食欲が戻り、笑顔が増えた。朝はすっきり目覚めるようになった。
三度の食事を作るのが今の楽しみだ。昼間は一樹はいないことが多いが、朝と夕方はいる。
美味しく作って一樹の喜ぶ顔が見たい。その一心だった。
鼻歌まで歌いながら、今日の夕飯の準備をしようとエプロンに手をかける。
記憶喪失になっても、日常的な動作や習慣は忘れていない。いくつかのレシピも思い出せる。
たくさんの感情も、身に覚えがある。
今、自分の中を支配している感情が恋だということは、とっくに自覚している。