あなたに飼われたい
ドキッとしてドアを凝視していると、家主の男がドアを開けて入ってきた。

「早かったですね」

「ああ……何か食べたか?」

「おかゆと……冷蔵庫にあったものを勝手にいただきました」

「そうか。……食べられるようで良かった」

男は部屋に入ると、足元にまとわりついてきた猫たちをみて、キャットフードの用意をした。

「あの……いくつか質問しても良いですか?」

男は鋭い目で真夜を見る。真夜の肩がビクッと跳ねる。

「……答えられる範囲でなら」

男はソファに腰を下ろした。
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