日野くんの心が知りたいです。
さっきの俺、不自然じゃなかっただろうか?
もし、また不快な思いをさせてしまったら申し訳ない。
と、そこへいつもの女がやって来た。
「ひーのくんっ!」
……出た。最近俺に話しかけてくる奴だ。
自己紹介はされたが、名前は忘れた。
「おっはよー、日野くん」
……うるせぇ。正直、こんなに甘ったるい声は聞きたくない。
俺が聞きたいのは、話しかけてほしいと思うのは。
いつだって七草さんだけなのに。
そんなことを思いながら本を読み始めて、例の女がここから去るのを待つ。