日野くんの心が知りたいです。
でも、違った。
俺だって気づいたら……七草さんのことが好きだった。
気づいたときにはもう手遅れで、諦めることなんてできなかった。
本に視線を戻すと、可愛らしい表紙が目に入る。
別に、なんでも良かったんだ。
ホラーでも、ミステリーでも、アニメでも。
七草さんの持ってる本を借りられるなら、なんでも良かった。
ただ会話のきっかけがほしかった。
それだけなんだから。
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