日野くんの心が知りたいです。



『日野くん、一緒に学校まで行きませんか?』



最初は正直、厄介な奴と関わってしまったと思った。




階段から転げ落ちてくるし。



それなのに明るく話しかけてくるし。



俺の苦手なタイプだった。




もちろん、一緒に学校へ行く気なんてなかったのに。



七草さんの今にも泣きそうな顔を見ると、断ることはできなかった。




その瞬間から、俺の殻を破って入ってきてくれた七草さんに。



“ 特別な感情 ” を抱いていたのかもしれない。

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