日野くんの心が知りたいです。
「こ、これくらい、平気ですっ」
試合終了後、ヘトヘトになって壁によしかかりながら座り込む私。
実は私、運動音痴なんです……。
いつも保健体育の成績は平均以下で、体育行事でもみんなの足を引っ張っちゃうんだ。
「とても平気そうには見えないけどね」
冷たく呆れ顔でそう言う愛莉ちゃん。
うん、大丈夫です。それでも愛莉ちゃんから見えない愛を感じます!
「七草さん、大丈夫?ちょっと休もうか?」
少し遠くで休憩していたらしい三沢くんがいつの間にかやって来て、私に手を差し伸べてくれた。
や、優しすぎる……!さすが王子様だなぁ。