日野くんの心が知りたいです。
「その無自覚、どうにかなんねーの?」
「む、無自覚?」
一体なんの話をしてるんでしょう。
私がバカなせいなのか、日野くんが天才なせいなのかはわからないけど。
やっぱり私にはわからない。
「さすが七草さんだね」
「ある意味すごいわ……」
私達のやりとりを見ていた三沢くんと愛莉ちゃんは、呆れ顔で困ったように笑っていた。
私だけ置き去りにされて納得はいかないけど。
そろそろ席に着かなきゃならない時間になり、急いで自分の席に戻る。
それでもやっぱり、みんなの頭脳にはついていけなかった。