ドロップ!~別編~
「.........なんで復讐終わったのに俺と由香が
ここにいるか。」
俯いてポツリと呟いたみどりの声は低かった。
「俺と由香は同じ理由でここにいる。
目的がある。その目的を達成させるまで
俺たちはずっとトップ3だ。璃花は下がんな
いから。」
その目的が何となく分かった。
「俺と由香は璃花を救いたいんだよ。
ここから解放させる。」
思わず目を見開いた。
俺の目を見たみどりの黒い双眼は力強くて
馬鹿なことを聞いた。
「お前と由香もliveに来ないか?」
「無理。」
即答だった。
「俺は璃花の仲間でいる。ずっと味方でい
る。俺は裏切れないよ。由香もだけど。」
「...そっか。そうだよな。ごめん」
「それに、」
付け加えたみどりは苦笑していた。
「いっくら俺と由香でも璃花にはバレるし
それ以前に藤堂っていうすげぇ面倒で
厄介なやつがいるから。」
......藤堂。
きっと近いうちに藤堂にはバレる。
そうなったらどうなるか分からない。
でも、俺は医者として、俺個人として
公私混同でも救けると決めた。
あの3人を見てて、思った。
小さい体でもあの3人は守ってる。
ここにいる大事な人を。
ドロップを。
その為に狙ってくる奴を犠牲にする。
それは酷くなんかない。
当たり前なんかじゃない、でも。
自分の力で
そこにdropという組織があるから。
生きる為に、大事な人達を救うために。
かっこいいと思った。
でも俺は誰も、犠牲にはしたくない。
だからliveを選んだ。
救える生命を。守りたい全ての命を。
人は人を助ける為にあると、そう気づいたんだ。