【惑溺】わたしの、ハジメテノヒト。
 

あたしはひとり屋上に座り込んだまま少しだけ泣いた。

初恋を自覚した途端失恋するなんてバカみたい。


それでもリョウくんが残してくれたキスマークが愛おしくて
何度も指でなぞっては彼の唇の感触を思い浮かべた。




この恋が叶わなくてもいいから
もっと彼の事を知りたい


そう思った。



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