☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3


「こ、こ……車ん、中っ……」


沙耶は必死で抵抗するけど、別にそんなことは俺には関係なくて。


「車の中でも、大丈夫だろ。停めてる場所も、敷地内だ。だから、安心して……」


言葉で伝わらないのなら、動作で表すしかない。


生み母には、言葉でも動作でも伝わらなかったけれど、沙耶には伝わる気がするんだ。


「覚悟はできているんだろ?……入籍したあの日に」


「っ……かく、……ごっ?」


「うん。俺に一生、愛される覚悟」


「~~~っ、でも!」


沙耶の滑らかな肌に手を滑らせる。


真っ白な、俺以外を知らない身体。


「ん?」


沙耶の唇を奪い、肌に触れ、髪を撫で、したいことを、溜めていたことを、すべて行う。


それこそ、沙耶の意思など無視で。


「相、馬は……無理、してない?」


「無理ってなんだよ」


「私を、愛してる、振り、とか……」


「愛してないなら、こんなことするわけねぇだろ?俺の女嫌いぶりを知っていて、そういうのか?」


「だっ、て、前は、して……」


「何年前の話をしている?」


必死に言葉を紡ぐ沙耶を押さえ込み、愛撫する。


すると、沙耶は俺に背中を向けて。


「……怒ってるの?」


と、尋ねてきた。


「……どうだろうな」


苛立っているのは事実だから、適当に返して、今度は沙耶の背中に触れた。
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