☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
「まぁ、七人生むかどうかは、出来るかもわからないし。ともかく、この子の名前を考えてあげなくちゃね」
私は、誤魔化すようにそう言った。
「ゆっくり、決めれば良いだろ?」
よく考えたら、相馬は傍にいるのが初めてで。
生まれたときはともかく、双子の時は傍にいなかったんだから。
「……生みたい、でも、生めない。そう悩んでた、三年前が懐かしい」
「時が流れるのは、早いよな……」
二人でそんなことを呟き合っていて、思い出す、黄泉の国に行く前の三途の川でのこと。
「あ、鶴!」
「は?」
訝しげな、めっちゃ痛い、相馬の視線。
「いや、友達なんだけど」
「……いきなり、どうした?」
お、和らいだ。
男かと、思ったのかな?