☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
(……こういうところが、可愛いんだよ)
「生んであげるって、約束したんだ!相馬がいるから、生める!そこに転生するかどうかは、別だけど!」
「はぁ?」
「あ、相馬は気にしなくて良いよ!おやすみ!」
無理矢理、話を終わらせ、ベットに潜り込む。
すると、どうしても気になったらしい相馬が、シーツを剥いでまで、訊ねてきた。
「……沙耶?なんの話だ?」
「……死んだ女の子の話。向こうで会ったの」
仕方なしに答えてやる。
「お前、よく帰ってこれたよな……」
すると、素直にそういう相馬。
「その子も、すぐに輪廻に還ったからね。サバサバしてて、とっても格好良いんだよ」
幸せになりたいと望んだ、鶴。
今なら、彼女が望んだことを叶えてあげられるかも。
私は再び、シーツを被る。
被らないと、恥ずかしくて言えないから。
「ねぇ、相馬」
私の薬指で輝くのは、儀式のあとにもらった指輪で。
「大好きだよ」
それを眺めながら、シーツを被ったまま、告げた。
すると、流れる沈黙。