☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
「あ、そうだ!伊織も、蒼繚華においでよ!伊織の成績ならさ、学費免除になると思うよ?」
「いや、そんなの無理ですよ!どれだけ、レベルが高いと思ってるんですか!」
全力で、断る。
この国で、難関だと言われる学校の五本指の、しかも、上位の学校に、私が入れるわけがないではないか。
「でも、17歳でしょ?いけると思うよ?高校の資格はさ、別でとれば良いし……何なら、悠哉兄さんに勉強を教えてもらえば?あの人、サボるし、寝るし、怠け者だけど……ああ見えてさ、中学生の頃は学年トップで学校をサボりまくり、あ、最低限は行ってたよ?蒼繚華に入ってからの高校では、ぶっちぎりの一位。大学も、またしかり……首席から、離れたことないからね」
誉めてるのか、けなしているのか、わからない説明をしてくれる冬哉さん。
「蒼繚華で、首席キープ!?7年間!?」
「うん」
「頭ん中、どうなってんですか!」
悠哉さんの意外な一面にまた、驚きつつ……叫ぶと。
「そうだよね!そういう反応だよね!」
と、冬哉さんの隣にいた女の人が、私に詰め寄ってきて。
「私もそうだった!本当、この人たち、頭がおかしいから!」
「奏、伊織ちゃんがビックリしてるよ」
「だって、仲間がいたんだもの!」
「……」
どうやら、彼女は勉強が苦手らしく。