☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
将来
***
申し訳なく思いながら、漸く、辿り着いた目的地。
『ちょっ……離し……っ……』
……今、俺は盛大に戸惑っていた。
(ど、どうすれば良いのだろうか……)
『相馬!』
『良いだろ。どうせ、茅耶に見とれてるか、手を出してるかで、煌はまだ来ない』
『煌は来るわよ、あんたと違って、律儀、だから……』
『……何分かかるか、賭けてみるか?』
『ふざけんな!』
……中から漏れ聞こえる会話に、居たたまれなくなる。
どうやら、相馬さまにもばれているらしい。
……俺が、茅耶を好きなこと。
『煌はもう来る!茅耶のことを好きでも、手は出さない!どっかの誰かさんと違っ……』
『何度も言うが、嫁食って何が悪い?』
『開き直んな!』
これは、声をかけた方がいいのだろうか。
声をかけたら、沙耶さんには感謝されるだろう。
けど、相馬さまには……