☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
「……余計なこと?」
千鶴ちゃんの言った意味が分からず、思わず、首をかしげる。
「フフッ、鋭いわねぇ~」
「誰に似たんだか」
「あんたでしょ」
「いや、中身はお前だ」
「えー!絶対、違う!」
日常茶飯事と称される夫婦の言い合いが始まったので、それを止めるつもりで、口を挟んだ。
「…………もう、お二人のご息女なんですから、半分半分で宜しいのでは?」
「半分、半分?」
「はい。容姿やあの洞察力などは相馬さまで、行動力は沙耶さんということにすれば……」
「……相変わらず、機転が利くね。流石、煌」
「……もういっそのこと、お前に茅耶を嫁がせるか」
沙耶さんは納得したのかそう言って、相馬さまに至っては、とんでもないことを口にした。