☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
『伝えてみようか。どんな反応するのか、楽しみだな……』
電話先で微笑む麻衣子は、勇兄ちゃんを唯一、操れる人間で。
勇兄ちゃんは一声で、代表的な暴走族を動かし、医者や看護師、患者をも動かすのだが、そんな勇兄ちゃんを動かせるのは、麻衣子ちゃん、ただ一人。
惚れた弱味と言われるが、本当、その通りだ。
『……と、勇真は、今はどうでも良いわ。それより、どうしようか……迎えに行った方が良い?』
「私はどちらでも。勇兄ちゃんが騒いでるんじゃないかなと、心配しただけだし」
『それは心配ないわ。裏付けと共に黙らせた』
どんな手を使ったのか、非常に気になる。
『でも、ストーカーね……流石、勇真の子供ってとこ?』
「うん……かもね。まぁ、美人で、頭良くて、医学系の夢があって、大学生で……松山病院の跡継ぎ娘だしね」
『……そこまで、気負わなくても。勇真は、殺しても死ななそうだけど』
「それは、私も激しく同意」
沙耶の父、健斗同じく、勇真も死ぬ気配がさっぱりである。
『ともかく、落ち着いたら、帰ってくるかな……頼んでも良い?』
「了解」
『ごめんね、毎度』
「気にしないで」
麻衣子ちゃんとの通話を終え、部屋に入る。
そこでは。
「で?お前は、御園の次男というわけか?」
……違う意味で、修羅場っていた。