☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
「自分は一体、何なんだろう?どうして、こんなところで生きているんだろう?この世界は、退屈だ……そう思っていたとき、俺らはお前らに出逢った。一般の友達としては当たり前のことを……お前らは、させてくれた」
出来ることならば、ずっと、友達でいたいけれど。
「ありがとう」
言い尽くせないほどの感謝を、それに込めた。
軽く、頭を下げると、柊真もそれに続いた。
そして。
「必ず、蒼繚華には入学させてあげる。勿論、コネとかはないよ。全て、実力。それでも、やってみる?」
柊真が、挑戦的にそう言った。
すると、圭吾が……
「―騙していて悪かったと思うのなら、京都を案内しろ」
「え?」「は?」
「隅から、隅までだぞ。有名なところは全部だ。あ、でも、権力を使うのは無しで。蒼繚華には行けるのなら、進学したいし。頼んだぞ、天才が」
と、立ち上がりながら、言った。
その言葉に、悪感情はなかった。