☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
「久し振りだなあ……この感覚」
「いい加減、性格を直せ!この性悪が!」
「……奏も、変わらないよね」
「当たり前!」
幼なじみでもある私達。
諸事情により、お金がいる私がついた仕事が、彼の護衛だった。
「奏も、高校生活、楽しんでね」
ああ、どうして、こいつの笑顔はイラつくものでしかないのだろうか。
「……あんたもね」
敬語なんて忘れて、そう言えば。
「うん」
何故か、嬉しそうな顔で笑いかけられた。
―続―