☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
「……果てし無い」
果てなんかない。
数えきれない。
それが、俺の生きる世界。
暗く、重く、逃げ場のない世界。
(どうして)
俺は、ため息をついた。
(どうして、この世界は、こんなにもつまらないんだろう……)
学校には、色んな生徒がいる。
運動をする生徒。
優雅にお茶をする生徒。
話し合いで休みが潰れている生徒に、
読書をしている生徒。
そんなことをしている人間の共通点は、何だろうか。
そんなことをしている人間と俺らの相違点は、何だろうか。
すべては、幼い頃に諦めたはずなのに。
どうして、まだ、苦しいんだろう。
光ない世界で生まれ、生きてきたのに……どうして。
そんな、答えがでないことを考えていたのは、もしかしたら、俺が光を追い求めていた証かもしれない。
そして、彼女は、そんな俺に引き寄せられたのかもしれない。