☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
「ゲッ、マジだ」
「な?」
「ああ。本降りって、書いてあるわ……そんなとこまでも把握しているって、お前、どんな執事だよ……」
太陽に、呆れた目を向けられる。
「執事じゃねぇよ!護衛だ!」
それに反論すれば、
「いや、離れている時点で、護衛の意味無いし」
と、返されて。
「ここは、あれだろ」
「だな」
「「「美耶が大事だから」」」
「……と、でも、言っとけー?紘くん」
三人は結託して、俺を窮地に追い込む。
「……否定はしないが、やめてくれ……」
「否定しないんだ?素直でいいねぇ~」
もう、言うことが親父臭くなってきている三人。
彼らはニヤニヤしながら、俺を眺める。
「……チッ」
昔からだが、こいつらは人をからかうのに熱を入れているから、相手にしないのが一番だと判ってる。判っているけど、反論はしたくなる。