☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
「……俺、帰るわ」
興奮している三人には、何を言っても無駄だ。
だから、俺は大人しく、帰宅することにする。
「おー、そうしな」
太陽は促してくれ、
「あれ?結局、遊びに行かねーの?」
煌月は、残念そうに言う。
「今夜、雨が降る。しかも、雷雨だ。美耶、雷が一番嫌いなんだよ。一人にできない」
「愛が深いなぁ……」
そう呟くのは、高虎で。
「ま、本気の恋なんだろ?なら、守り抜いてやらねぇとな」
「……解ってるよ」
俺に協力的なのか、三人は微笑んで。
「また、遊ぼうぜ」
と、手を振ってくる。
こいつらがいるから、俺は一人じゃない。
だから、美耶が余計な心配をする必要はないんだよ。
……帰ったら、その一言を言おうと、心に決めた。