☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



「良いけど……どうしたの?」


髪を弄び、キスを落とす夏渡。


嫌ではないけど、いつもと違いすぎて、擽ったい。


「お前が19になったから」


「え?」


意味がわからず、聞き返します。


すると、そっと、額にキスを落とされました。


「な、夏渡?」


積極的すぎて、戸惑う他、なく。


次は、鼻。


「ぁ……な、夏渡……」


ふわふわする。


(キスって、こんなものだったっけ……?)


顔中にキスを落とされて、恥ずかしさでどうにかなってしまいそう。


「良いだろ?……散々、人の理性を試しやがって」


「えぇ?」


「今まではこらえてきたけど、別に、お前が19になったのなら、堪える必要もないしな。遠慮なく、叩き壊されるよ」


「……」


「呆けた顔してる暇、無いよ。ずっと、我慢してたんだから」


「……は、はい?」


呆ける他、無いじゃないですか。


我慢、していた?



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