俺だけのLovelyメイド
Lovely1
◇誕生日なのに……最悪っ。
「蘭、私たち蘭に大事な話があるの」
「え。なに?」
秋月 蘭(アキヅキ ラン)
茶色いセミロングの髪。
顔も成績も多分中間くらい。
多分、普通の高校2年生。
……この話を聞くまでは。
「あのね、蘭」
「んー、なに?」
「お父さんの会社、倒産したの」
「へー、そうなんだ?
って……え?
倒産?
……えええぇっ‼‼」
と、倒産って……
え、じゃああたしはどうなるの!?
高校やめて働きに出るとか!?
そんで、家族全員で路頭に迷って……
「いやだあああっ‼‼」
「まあまあ。蘭、落ち着いて」
落ち着いた様子で、あたしを宥める両親。
っていうか‼
っていうか!?
「なんでそんなに落ち着いていられるのっ!?」
「あら。
だって困ることなんてないもの」
……っ!?どういう意味!?
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