俺だけのLovelyメイド


家に着き、食事を終えると──……
強制的に、テレビの前に座らせられた。


いや、わかってたけどさ……

……っやっぱり怖いんだもん‼





「……あれ?蘭、どうした?」



「はっ?な、何が……」



うわっ……声、裏返った。




「……怖いんだろ?」




……う゛。
そりゃ怖いさ‼

だってホラー嫌いだもん‼
暗所恐怖症だしっ‼


……けど。





「……い」



「え?なに?」




東條にバカにされるのは、もっとヤダっ。




「……っ別に怖くなんかないよ‼」




勢い余って立ち上がったあたしを見て、東條はクスクスと笑い出す。

バ、バカにされた……




「そ、ならいいんだけど。
怖いなら、蘭は見なくてもいいよって言おうと思っただけだから」
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