俺だけのLovelyメイド
「あ、雰囲気出すために電気も消す?」



……は?
え……ちょっと待ってよ‼


電気なんて消されたら……
アンタはあたしに、これ以上どうしろって言うの!?



パチッ



「うわあっ!?」



「あ。返事ねえから、もう消した」




こ、怖い……

真っ暗な中でホラー映画。
なんてバカなことしてるんだろう、あたし。


カサッ……



「……っ!?」




小さな物音にすら、ビクビクしてしまう。


ああ……
こんなことなら、やっぱ言っておけば良かった。

そしたら、わざわざこんな怖い思いなんて──……



“ギャアアアッ……”



「うわあああああっ!!?」




テレビから聞こえた、突然の叫び声。
でもそれに負けないくらいデカイ、あたしの叫び声。
< 104 / 320 >

この作品をシェア

pagetop