俺だけのLovelyメイド
小さな声で呟くと、東條が顔を上げた。



「触らないで、なんて……言ってごめん。

東條なら……──いくらでも、触っていいよ?」




次の瞬間。
また、東條の顔が真っ赤に染まった。


あ、れ?
あたし、なんか変なこと言ったっけ?




「……おま、それは反則だろ……」



「へ?」




訳がわからず首を傾げたあたしを、東條が突然ギュッと抱きしめてきた。
いきなりで、あたしの心臓はバクバクと高鳴る。




「と、東條……」



「いくらでも触っていい、なんて……


ここが学校じゃなかったら、とっくに襲ってるからな」



「うえっ!?」




あ、あたしそんなに危ないこと言いましたか!?

腕の中でアタフタと焦りまくるあたしを見て、東條はふっと笑った。




「……ごめん、ヤキモチ妬いた」
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