俺だけのLovelyメイド
「……秋月?」



その時、ちょうど生嶋くんが顔を上に上げて目が合った。



「……え、と……どうしたの?
みんな、心配してたよ?」



そう言って、生嶋くんの側まで近寄ると。

いきなり腕をグッと掴んで引っ張られ、あたしは座ったままの生嶋くんの正面にペタンと座り込んでしまった。




「え、っ……生嶋くん?」



「──……秋月は、何もわかってない」




さっきよりも強く、腕をギュッと握られてあたしは思わず顔をしかめた。
生嶋くんは、真剣な表情であたしのことを見ている。




「……な、にが?」



「──俺が……どんな気持ちだったかわかる?」




正面から見つめられたまま、真剣な表情でそう言われて。
なんか大変な状況だってわかってるけど、内心ドキドキしてしまう。
< 130 / 320 >

この作品をシェア

pagetop