俺だけのLovelyメイド
生嶋くんの腕を掴んだまま立ち上がったあたし。当然、生嶋くんはあたしから引っ張られる形になるわけで。



立ち上がる途中だった生嶋くんの身体は、グラリと思いっきり斜めになった。

そんな状態に気付いたあたしは、あろうことか身体を張って止めようとしてしまって。



一瞬で視界が反転し、次に目を開けた時に見えたのは至近距離での生嶋くんの顔。




「うううう、うわ……っ!?」



「……って、お前……もうちょっと考えて行動しろよ」




そう言われて、はっとする。

下に倒れるはずのあたしが、なぜか生嶋くんの上に倒れていて。
よく考えれば、全然痛くなかった……




「……あ、あの」



「……ん?」




そのままの状態で、あたしは生嶋くんに話しかける。




「……もしかして……庇ってくれたの?」
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