俺だけのLovelyメイド
いやー……それはないでしょ、多分。


その時ちょうど、あたしの目に映った紙袋。
そう言えば着替えなきゃいけなかった。



立ち上がり、紙袋をひっくり返す。




「──え、ええぇっ!?」



なっ、何だこれ!?
紙袋の中に入っていたのは、間違いなくメイド服。

多分、さっき美椰さんが着ていたのと同じデザイン。




「あたしが……メイド?」



「お、やっぱいいねー♪メイド服」




後ろから覗き込み、そんな事さえ言っている東條。

……この時コイツに対して殺意が芽生えたのは、言うまでもない。




“これに着替えて来てね”


………あたし、さっき確かそう言われたよね?


あたし、これ着んの?
このピラッピラのメイド服を?



落ちているメイド服を持ち上げてみる。
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