俺だけのLovelyメイド

***


「……あ、あれ?」



ここはどこ?

あたし今、どこにいるの?



遡ること、数時間前。

あたしは家を出ると、東條と香乃華さんが行った遊園地に向かって出発した。



……と言っても、二人のように送ってもらうことは出来ないから、一人で電車やバスを乗り継いで行っているんだけど。


何度も何度も、乗り継いで──今。






「……あっれー?」



この場所、さっきも通った気が……

はっきり言えば、あたしはその遊園地の場所を知らなかったわけで。


……まさか、ね。




「……迷った?」



あり得ないって‼


うろたえるあたしをよそに、それでもバスはどんどん先に進んで行く。



ど、どうしよう。

誰か助けて……
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