俺だけのLovelyメイド
◆ずっと一生、側にいて欲しい人
「つ、……着いたぁーっ‼」
やっとたどり着いたよ、春ヶ丘遊園地‼
ここまで来るために、あたしはどれだけの時間を費やしたことか……
「……何してんの、行くよ」
そう言って、ぼーっと立ってるあたしの腕を引っ張るのは、当然生嶋くん。
「行くよって言ったって、どこいるかわかんないじゃん。放送で呼び出してもらおうよ」
「……はあ、お前バカ?
正面からケンカ売るつもり?」
……ゔ、確かに……
言われれば、そうなんだけど……
「それより、地味に探した方が良いって。
ほら、早く」
しぶしぶ、あたしは生嶋くんの後ろをついて行くような形で歩き出した。
途中ですれ違うカップルは、みんな仲が良さそうで。
……何だか少し、胸が痛い。
ほんとなら、あたし東條と来てるはずだったのに。