俺だけのLovelyメイド

それは唇で──……

なんて、ロマンチックな展開になるはずもなく。




「ふご……っ」



あたしは訳もわからず、突然生嶋くんから抱きしめられていた。


そしてその時、生嶋くんが引き寄せたあたしの頭を胸に押し付けたせいで鼻も唇も塞がれ、あたしは息が出来ずにいる状態。



……ヤバい、あたしこのまま死ぬかも。

なんて思った、その時。
ぱっと生嶋くんの手が離れ、あたしは勢い良く息を吸い込む。




「はあー……っ、

いきなり何!?もう、あたし死ぬかと思ったじゃん‼」



「いや、別に殺すつもりはなかったよ。
ただ、お前が話すと都合が悪くなるから少し黙っててもらっただけ」



「はあ……？」




あたしが話すと、都合が悪い？
それって、どういう意味？