俺だけのLovelyメイド
「……メリーゴーランド?」



一体、誰の趣味っすか。
……って、香乃華さんしかいないけど。



どうやら東條は乗らないみたい(当たり前か)。

香乃華さんは東條に手を振り、一人メリーゴーランドの入り口の方へと行ってしまった。


東條はその周りにある柵に寄りかかり、どこかぼーっとしている様に見える。





「秋月」



「ん?」



「出番」




──は?

大真面目な顔をして、手渡されたものは……




「……着ぐるみ」



……これ、何かのギャグ?

あたし今、こんな冗談聞いてる場合じゃないんですけど。




「あ、あとこれもね」



そう言って、次に手渡されたのは──ハート型の風船。いろんな色の風船が、結構たくさん。
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