俺だけのLovelyメイド
「ふーん……

でも、それなら大丈夫だよ?」




東條は枕元のスマホを手に取り、どこかへと電話をかけ始めた。

な、なに……?




「―――あ、俺。

蘭が俺の世話してて朝飯取りに行けないから、ドアの前にでも置いといて?」



……オイ‼
勝手に決めんなっ。

どんだけワガママなんだよ!?




「な、大丈夫だろ?」



「──そう、ですね……」





あたし……一生この男には敵わない気がする。

心の中でそう思った。




「──蘭」




突然名前を呼ばれて、ドキッとする。

今思えば、面と向かって名前を呼ばれたのは初めてかもしれない。





「こっち、おいで?」



真剣な顔つきで、あたしの名前を呼ぶ東條。
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