俺だけのLovelyメイド
「ちょ……っあたし女の子なんですけど‼」



「何か文句でもある?メイドさん」





……このクソ王子めっ‼

あたしは少し涙目で、キッと東條を睨んだ。




「なんだよ、朝から俺そんな元気ねえよ」



「…………は?」





何言ってるんだ、コイツは?
そして何を勘違いしてるんだ?

その間にも、東條は一歩ずつ近づく。


目の前までくると、笑顔のままあたしの頬に触れて言った。





「まあ、蘭がどうしてもって言うんならいいけど?」




だから、何を言ってるんだコイツは。

あたしは東條を見上げて、ニコリと笑った。
そして……


パチン‼




「訳のわからない事を言うなっ‼」




思いっきり平手打ちをして、そのまま東條を引っ張りながら部屋から出た。

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