俺だけのLovelyメイド
──久しぶりに呼ばれた、名前。

胸がギュッとなり、思わず俯いたあたしの頬に東條の手がそっと触れた。




「ごまかそうとして、蘭を傷付けた。
……あんな酷いこと、言ってごめん。

だから──だから、嫌いだなんて言うなよ……」



そう呟いた東條の手を、今度はあたしがギュッと握った。

視線を上げると、あたしの目には東條の笑顔が映る。




「……ずっと一緒にいてくれるなら、許してあげるよ」



あたしも笑顔を浮かべる。

ふっと笑った東條は、もう一度あたしと向かい合い口を開いた。




「俺は蘭のことすっげぇ大切に思ってるし、これからも側にいて欲しいって思ってる。


だから、

頼りないけど、俺を……


蘭の、生涯のパートナーにして下さい」
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