俺だけのLovelyメイド
「は、何で?」



「何で、って……みんなから勘違いされたくないからに決まってるじゃん」




『当たり前でしょ』と言うように、あたしは前を向き直す。

心なしか……東條の顔が少し寂しそうに見えた。




「……いーじゃん別に。キスまでしたんだし」



「ちょ……うわっ!?」




……ガシャン‼

バランスを失った自転車は、そのままフェンスに直撃した。
もちろん、あたし達も一緒に。





「……ったた」



「い、ってえ……テメェ人を殺す気か?」



「あ、はは。まさか‼」




東條の殺気立った顔に驚いて、あたしは思わず苦笑い。

……それにしても痛い。
何でこんなことに……




「……って言うか‼


元はと言えば、アンタがいきなり変なこと言い出すからでしょーっ!?」
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