俺だけのLovelyメイド
「うっわ、ひどい顔。どしたの?」




いかにもケンカ売ってますオーラ出しまくりのこの男。

浦河 郁真(ウラカワ イクマ)
東條の幼なじみ……らしい。





「……うるっさいなあ‼何、何の用?」



「あ。これ‼泰臣に返しといて?」




……はあ?

浦河の手から渡されたのは、袋に入ったCD。





「……なにこれ」



「教室まで行こうと思ってたんだけど、ちょうど秋月通ったからさ。
お願いしとく」




『お願いしとく』って……今この状態であたしが渡せるわけないでしょ?

あたしは少しの間それを見つめて、口を開いた。





「ごめん、あたし返せない……ってもういないし……」




大きなため息をついて、しぶしぶその袋を持ち直して教室へと向かった。
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