俺だけのLovelyメイド
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教室に戻ると、なぜかみんなからニヤニヤとした表情で見られて。
「……な、なに?」
「なにじゃないよ、もうーっ‼
蘭ってば、東條くんの前じゃめちゃくちゃ女の子じゃん‼」
そう言って、あたしの背中をバシバシと叩く縁。
い、痛いって‼
あまりの痛さに泣きそうになりながらも、あたしは振り返った。
「縁、さっきから何言ってんの?」
縁は「よくぞ聞いてくれました‼」と言いながら、突然クラッカーを取り出した。
ク、クラッカー!?
さすがの東條も、これには驚いたらしい。
「オイ、何これ!?」
「あっ、あたしに聞かないでよ‼」
パンッとクラッカーが鳴る音と共に聞こえたのは。
「蘭、東條くん。
カップル成立おめでとーっ」