再会はある日突然!!



「ごほっごほっ…ヒューヒュー…」


治まりそうにない。


「三枝さん、俺のカバンに吸引入ってるから取って。」


入ってきて、状況を察知した三枝さんがすぐに吸引を取ってくれた。



「ななちゃん、ゆっくり深呼吸して。」


酸素マスクをずらして、吸引を口に当てる。



必死に吸おうとしているけど、上手く吸えないみたい。



「ななちゃん、大丈夫だよー。

落ち着いて、ゆっくり深呼吸

スゥーハァー」


声に合わせて、呼吸をしたら、吸引も吸えたみたいで、少し落ち着いてきた。


「ごほっ…ハァハァ…」



治まってきたら、酸素マスクをまた付け直す。


横にすると、また発作が出そうだから、少しこの体制でいよう。



ななちゃんは苦しそうにしながらも、俺の胸に身体を預けていた。



「ふぅ…三枝さん、いい所に帰ってきてくれた!

あと少し遅かったら、本格的な発作になっていたよ。

本当にありがとう。」



「間に合ってよかったです。


これ、薬です。」


薬を受け取って、中を確認する。


うん、大丈夫だね。


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