再会はある日突然!!




「ななちゃん、着替えられた?」


カーテン越しに流星くんに聞かれる。



「着替えたよ。」



そう答えたら、流星くんが毛布を持って入ってきた。



そう言えば、心電図って、服の前開けるんだよね…




流星くんは私に毛布をかけてくれて、その下で私の服の前を開ける。


この治療服?は前がボタンになっているものだった。




恥ずかしいと思ってることが分かってるから、毛布かけてくれたんだよね…





流星くんは、毛布の下に手だけを入れて、心電図が測れるパットを張っていく。



「ごめんね、ひやっとするよ…」



言われた通りひやっとしたけど、思った以上に冷たくて、身体がビクッとなった。



全部貼り終わったら、流星くんは毛布から手を抜いて、機械をいじり出す。



「ななちゃん、少しだけ動かないでね。」



そう言われたから、なるべく動かないように固まっている。



「はい。いいよ。」



1分くらいじっとしていたら、終わったみたい。



流星くんは、付けていたパットを外して、毛布の下でボタンまで付けてくれた。



「ななちゃん、次着替えないでこのままレントゲン行くよ。

服は診察室持って行って貰ったから。」



レントゲンでも着替えるから、このままの方が確かに楽だ。



レントゲンは向かいの部屋にあるみたいで、そこに入る。




「ななちゃん、これは俺できないから、診察室に戻ってるね。

終わったら最初のところに戻ってきてくれる?」



そりゃそうだよね。

レントゲンまで出来たら、流星くん何でもできる医者になってるし…



「うん。わかった。」



そう返事をして、レントゲンを撮る部屋に入る。



「はーい。そこにあご乗せて立ってください。」


レントゲン技師の人に言われて、その通りに立つ。



「はーい、では撮りますね。


すって〜


止めてください




はい、いいですよ〜」




はぁ…



少し息止めてたからか、心臓がどくどく言っている。




小さく深呼吸をして、ゆっくりになるのを待った。




「終わったんで、戻っていいですよ。」



そう言われて、最初の診察室に戻ろうと、レントゲン室を出た。





< 247 / 281 >

この作品をシェア

pagetop