再会はある日突然!!
私はやっとの思いで、体温計を挟む。
その間に、ナースさんはどこかに行ってしまった。
しばらく経って、ピピピッと音が鳴って、体温計を取る。
(39.4)
…見なければよかった…。
職場に電話しないと…
これは、明日も仕事には行けないな…
そう思っていると、ドアが空いて、今度はナースさんと流星先輩がいた。
「測り終わった?」
ナースさんにそう聞かれて、コクリと頷いて体温計を渡す。
「…まだ寒い?」
体温計を見て、一瞬間を置いたあと、そう聞かれた。
さっきより、寒さが強い気がする…
「寒い…」
私がそう言うと、毛布を1枚掛けてくれた。
「流星先輩…、電話…したいんですけど…」
それまで、記録みたいなものを見ていた流星先輩に聞いてみる。
「うーん…、個室だし、ここでならいいよ。すぐ終わる?」
「職場に電話するだけです。」
「いいよ。
そのかわり、具合悪くなったらすぐに言ってね。」
「はい。」
バックからケータイを取り出して、電話をかける。
私は高校の先生をやっている。
今日も休みをもらっていたのだ。
プルルル…
(はい。○○高校です。)
「すいません…、川島ですけど…」
(あ、えっ?川島先生?、声すごいけど大丈夫ですか?)
やっぱり、ビックリするよね…
咳のしすぎで、声がガラガラだ。
「実は、入院することになったので、あと1週間有給頂きたいんですけど…」
(それは大丈夫ですけど…川島先生は大丈夫ですか?)
「はい。早く治して復帰しますね…」
(待ってます。お大事にしてください。)
「ありがとう、ございます。失礼、します。」