再会はある日突然!!



「ななちゃん…たぶん、まだ熱上がるから点滴入れてもいい?

喘息のと解熱剤入れたいんだけど…」

俺がそう言うと、少し嫌そうな顔をした。


さっきのそんなに痛かったのか…


「じゃあ、40度超えたら、危ないから注射させてね?」


そう言うと、小さく頷いて


「…流星先輩…ハァ…やってくれる…なら…」


「大丈夫。俺がやるよ。」


安心させるようにそう言うと、力が入らなくなったのか、息切れをしながら、ベットに身を預けていた。



「辛いなら、寝てていいよ?」



俺は少し様子を見たいし、40度超えて、気がつけなかったら大変だから、少しの間ここにいようと思っていた。



「せんぱ…いて…」



「ここにいるよ。」


熱のせいか、火照った顔で甘えてきた。


好きな人にそんなことを言われたら、どこかに行くなんて、出来ない。


俺は、ななちゃんの手を握った。


ななちゃんも、俺の手をぎゅっと握り返して眠りに落ちた。



やっぱり、かわいいな…

それに、綺麗になっている。

あの頃は、お互い忙しくて、告白なんて出来なかったけど、今なら落ち着いている。


ななちゃんの体調が良くなったら、告白したいな…


俺は、ななちゃんの手を握りながら、密かにそう思っていた。




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