あなたの心を❤️で満たして
白衣を着た黒沢さんの髪の毛は乱れていて、ヒゲは伸び、目の下にクマもある。
見慣れないメガネを掛けていて、いつものイケメンぶりとは全く真逆の雰囲気でーーー。
「あの…」
どなたですか?と思わず聞きそうになった。
でも、ドアを閉めてやって来た人は間違いなく黒沢さん本人で……。
「どうしたの?何かあった?」
突然の来訪に驚いたらしい。
蒲池さんは何も説明をしなかったみたいで、目を丸くさせながら私を見下ろしてくる。
「…いえ、あの、夕食の代わりにと思って、お弁当を作ってきたんですけど……」
三日ぶりですね、旦那様…と思いつつ、手に持っていた風呂敷包みを持ち上げる。
彼はキョトンとした顔つきでそれを見つめ、気の抜けたように「なんだ…」と言った。
「…そうか。ありがとう」
そう言うと手を伸ばし、風呂敷包みを受け取ろうとしたのだろうけれど、フラリと体が揺れて倒れ込みそうになり、私はビックリして声を上げた。
「きゃあ!」
金切り声に蒲池さんが飛び出してくる。
ドアを開けるとテーブルに手を付いて倒れるのを堪えた黒沢さんに近付きーー
見慣れないメガネを掛けていて、いつものイケメンぶりとは全く真逆の雰囲気でーーー。
「あの…」
どなたですか?と思わず聞きそうになった。
でも、ドアを閉めてやって来た人は間違いなく黒沢さん本人で……。
「どうしたの?何かあった?」
突然の来訪に驚いたらしい。
蒲池さんは何も説明をしなかったみたいで、目を丸くさせながら私を見下ろしてくる。
「…いえ、あの、夕食の代わりにと思って、お弁当を作ってきたんですけど……」
三日ぶりですね、旦那様…と思いつつ、手に持っていた風呂敷包みを持ち上げる。
彼はキョトンとした顔つきでそれを見つめ、気の抜けたように「なんだ…」と言った。
「…そうか。ありがとう」
そう言うと手を伸ばし、風呂敷包みを受け取ろうとしたのだろうけれど、フラリと体が揺れて倒れ込みそうになり、私はビックリして声を上げた。
「きゃあ!」
金切り声に蒲池さんが飛び出してくる。
ドアを開けるとテーブルに手を付いて倒れるのを堪えた黒沢さんに近付きーー