あなたの心を❤️で満たして
「……だから、君も黒沢……だろ…」
そう言うと本当に力尽きたように項垂れて、そのままーーー
「………うそ………寝落ち…?」
ぽかんとする私の横に膝を付いた蒲池さんが呆れるように「あーあ」と言い、そこへ私の叫び声を聞いた研究員達が、何ごとだとばかりに入ってきてーー。
「申し訳ないんだけど、主任を仮眠室に連れて行って。今日はもうきっと起きないと思うから、そのまま寝かせといて」
膝を伸ばすと蒲池さんはそう言って指示を出した。
それから私に手を伸ばすと困ったような表情をして……。
「電池が切れたんです。そろそろかなと思っていたのですけど、やっぱりでした」
いいタイミングで来られましたね…と笑い、ご一緒に仮眠室へ行かれてはどうですか?と問う。
「私が行ってもいいんですか?」
蒲池さんではなくて?と思い訊ねると、彼女は微笑んで「勿論」と言った。
「だって、厚志さんの奥様は貴女でしょ。顔を見た途端、彼をこんなにも安心させてしまったのだし」
立ち上がらせてくれながら、責任取って一緒に居てあげて下さいと頼まれた。