あなたの心を❤️で満たして
「そ…そうなんですか?」
廣瀬さんが気を遣ってくれていたなんて知らなかった。
それで私が窓拭きをしていると、毎回のようにしなくてもいいですと言ってきたの?
「此処だよ」
ぼんやりと考えているうちに着いたらしい。
彼の足は廊下の真ん中辺りで止まり、鍵穴にキーを差し込もうとしている。
そう言えば、他の部屋は鍵穴が無くてこの部屋にだけあるから不思議だなと思っていたのだ。
彼のお祖父様の部屋かな…と勝手に思い込んでいたのだけれど……。
「どうぞ」
ドアを押し開けて勧める。
此処に入ったら最後、出るのはきっと明日の朝だーーー
「し…失礼します…」
唾を飲み込み、顔を強張らせて踏み込んだ。
その途端、パチッと電気が点いて明るく中が照らされて……
「わぁ…」
驚きと同時に声が漏れ、目を見張ったまま立ち尽くした。
私の後ろから入ってきた彼がドアを閉めるのも気づかない程、唖然としたまま見渡していた。
「…どう?少しは怖くない?」
上から聞こえる声に顔を上げ、瞬きもしないで頷く。
廣瀬さんが気を遣ってくれていたなんて知らなかった。
それで私が窓拭きをしていると、毎回のようにしなくてもいいですと言ってきたの?
「此処だよ」
ぼんやりと考えているうちに着いたらしい。
彼の足は廊下の真ん中辺りで止まり、鍵穴にキーを差し込もうとしている。
そう言えば、他の部屋は鍵穴が無くてこの部屋にだけあるから不思議だなと思っていたのだ。
彼のお祖父様の部屋かな…と勝手に思い込んでいたのだけれど……。
「どうぞ」
ドアを押し開けて勧める。
此処に入ったら最後、出るのはきっと明日の朝だーーー
「し…失礼します…」
唾を飲み込み、顔を強張らせて踏み込んだ。
その途端、パチッと電気が点いて明るく中が照らされて……
「わぁ…」
驚きと同時に声が漏れ、目を見張ったまま立ち尽くした。
私の後ろから入ってきた彼がドアを閉めるのも気づかない程、唖然としたまま見渡していた。
「…どう?少しは怖くない?」
上から聞こえる声に顔を上げ、瞬きもしないで頷く。