あなたの心を❤️で満たして
「……あつしさ……ありが……っと………」
声が詰まり、嗚咽が漏れ出した。
口を塞いで声を我慢したら、彼が肩を抱いてくれた。
(……お祖母ちゃん…私、幸せよ……)
幸せにおなり…と言った祖母の言葉を思い出していた。
ぎゅっと胸が切なくなり、彼の背中に手を回した。
「厚志さん……」
抱き締めながら一人ではないのだと重い知った。
じわっと胸が熱くなり、心の底から安堵してくる。
はあ…と深い息が漏れ出し、しみじみと温もりを感じた……。
「留衣…」
名前を呼ぶ声が優しくてトクン…と胸が鳴り響く。
抱き返されると心音が聞こえ、それが思う以上に速くて戸惑った。
「……俺、ヤバいんだけど……」
そう言う声が聞こえ、胸を弾ませつつ顔を上げれば頬を赤らめる彼と視線がまともにぶつかり……
「留衣のそういう純粋無垢なところがヤバい。自覚ないところも困る」
きっぱり言い渡されてしまった。
純粋無垢は褒め言葉のように聞こえるけれど、後はどうにも貶されてるようにしか思えなくて。