あなたの心を❤️で満たして
「困るって…」


私が彼を困らせてる?
一体どこが?
どうして困るの?


頭の中がクエスチョンマークで満たされていく。
唖然としていたら体を離され、頼むから…と願われた。


「俺、今日までかなり我慢してきてるんだよ。
留衣のことを思うと直ぐにベッドに誘っても無理だろうな…と考えてたし、籍は入れたけど夫婦らしくもないし…」


とにかくくっ付かないで…と言いだし、自分はソファへと向かって歩き出す。

乱暴にお尻を着けた後は落ち着かない様子で足を組み、ドアの前に置き去られた私は、あんぐりとしたまま側にも近付けずに棒立ち。


(そんなこと言われたらどうすればいいの?私達、今夜から同じ部屋で寝るんでしょ?)


おーい、と言いたくなってしまった。

厚志さんは自分を持て余してるみたいで、それならいっそ、さっさとベッドでも何処でも私を誘えばいいのに…と思えてきて。


(彼が誘えないなら自分から飛び込んでみる?)


旦那様なら平気ですって。
でも、初めてなので優しくお願いします…って。


(どうする!?留衣)


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